正規表現は、ファイルのコンテンツを識別するためのパターン一致ルールを表します。いくつかのコントロールタイプでは、コントロールのデフォルトの期待値を設定する際にユーザが 1 つ以上の正規表現を入力する必要があります。デフォルトの期待値の設定は、ユーザ定義のコントロールの作成時や、コンプライアンスポリシーでのコントロール値の編集時に可能です。また、Unix ファイルのユーザ定義コンテンツチェックに使用するスキャンパラメータを定義する際も、正規表現の入力が必要です。
PC アプリケーションには、PCRE(Perl Compatible Regular Expressions)標準に準拠した PCRE が実装されています。この標準の詳細については、http://www.pcre.org/ を参照してください。この標準を使用してコントロールの適切な正規表現を構築する方法については、http://perldoc.perl.org/perlre.html を参照してください。PCRE 正規表現では、文字列マッチングを正しく行うために以下の特殊文字をエスケープする必要があります。
( ) [ ] | ^ $ -
例えば、文字列「(cs」をマッチングするには、「\(cs」と入力(特殊文字の前に円記号を追加)する必要があります。
正規表現の記号
次に、標準の正規表現の記号とその意味をまとめます。
記号 |
名前 |
説明 |
\ |
円記号 |
次の文字の特別な意味を打ち消します(例: “ \^ ”)。 |
. |
ピリオド |
改行を除く、任意の値の 1 文字に一致します。 |
^ |
キャレット |
行の先頭と一致します(例: “ ^A ”)。 |
$ |
ドル記号 |
行の末尾と一致します(例: “ A$ ”)。 |
| |
パイプ |
先行する正規表現または後続の正規表現と一致します。 |
[] |
角括弧 |
括弧で囲まれたリスト内の任意の 1 文字と一致します(例: “ [abcde] ”)。範囲にはハイフン(-)を使用します(例: “ [0-9] ”)。角括弧内では、ほとんどの文字が文字どおり解釈されます。 |
[^] |
角括弧で囲まれたキャレット |
括弧で囲まれたリスト内の文字を除く、任意の 1 文字と一致します(例: “ [^0-9] ”)。 |
() |
括弧 |
1 つ以上の正規表現をグループ化し、下位の正規表現で構成される論理正規表現を構築します。特定の演算子の標準の優先規則を無効にするために使用します。 |
! |
感嘆符 |
次の文字または正規表現と一致しません。 |
? |
疑問符 |
0 回または 1 回一致します。 |
* |
アスタリスク |
0 回以上一致します。 |
+ |
プラス |
1 回以上一致します。 |
{n} |
中括弧で囲まれた n |
n 回完全一致します。 |
{n,} |
中括弧で囲まれた n, |
n 回以上一致します。 |
{,n} |
中括弧で囲まれた ,n |
n 回以下一致します。 |
{n,m} |
中括弧で囲まれた n,m |
n 回以上、m 回以下一致します。 |